ブラジルを拠点に活動するeスポーツチームのFURIAは3月12日、VALORANT部門に所属するmwzeraをベンチに移動したことを発表しました。声明では「健康上の理由により、mwzeraを一時的にメインチームから外し、サブに移動します。私たちは彼のチームへの献身に深く感謝しており、この期間中も彼をサポートします。練習は予定通り進めており、代わりの選手は近日発表する予定です」とコメントしました。

現在23歳のmwzeraは、2020年にVALORANTの競技シーンに参入。当時ブラジルシーンを席巻したGamelanders Blueからプロのキャリアをスタートしました。Riot Games初の公式大会であるFirst Strike Brazilで優勝、VCT 2021 Brazil Stage 1 Mastersで準優勝など競技シーン黎明期から結果を残し、ブラジルを代表するデュエリストとして高く評価されました。

しかし、2021年後期からチームの戦績は低迷。同年10月にはVivo Keydへレンタル契約で移籍し、翌年2月に正式加入。その大型移籍に当時移籍金は50万レアル（約1,000万円）と報じられていました。また、移籍後はデュエリスト以外にソーヴァやチェンバー、KAY/Oなどエージェントプールを広げ、VCT 2022 Brazil Stage 1、Stage 2では3位、LCQでは4位入賞を達成。国際大会には届きませんでしたが、ブラジル国内で安定した戦績を収めました。

これまでの結果が評価され、2022年10月にはリーグ入りを果たしたFURIAに移籍。しかし、VCT 2023 LOCK//INでは16位、VCT AMERICAS 2023では6位で敗退し、翌年のVCT AMERICAS 2024ではKICK-OFFで最下位、Stage 1で11チーム中10位、Stage 2で最下位と低迷が続きました。2024年のオフシーズン大会のTixinha Invitational 2024ではKRÜ EsportsやMIBRを下し優勝を果たすも、VCT AMERICAS 2025 KICK-OFFでは再び最下位で敗退となりました。

mwzeraはデュエリストやイニシエーターなど幅広いロールを得意とし、特にキャリアを通して150試合近くプレイするレイズではK/D 1.34と爆発的なパフォーマンスを発揮。また、ジェットでは1.34、ソーヴァでは1.16、フェイドでは1.14、スカイでは1.03など堅実なスコアを記録してきました。2023年シーズンはイニシエーター、2024年はデュエリストを担当するなどチームの穴を埋める役割を担い、3年近くにわたりFURIAを支えてきました。

今回の発表について、mwzeraは自身のXで「残念ながら、健康上の理由でVCT AMERICAS 2025 Stage 2には出場できません。ロスターから離脱するのは私の意志ではなく、医師の判断によるものです。医師から許可が下り、配信や競技シーンでのプレイができるようになったら、すべての経緯をしっかりと説明したいと思います。それまでの間、チームメイトが最高のパフォーマンスを発揮できるよう願い、全力で応援します」とコメントを残しました。mwzeraが離脱したFURIAのロスターは以下になります。

  •  Khalil "Khalil" Schmidt
  •  Ilan "havoc" Eloy
  •  Rafael "raafa" Lima
  •  Olavo "heat" Marcelo
  •  Pedro "peu" Lopes（ヘッドコーチ）
  •  Lucas "lukzera" Soares（アシスタントコーチ）
  •  Júlia "zaz" Medeiros（パフォーマンスコーチ）
  •  Leonardo "mwzera" Seratti（ベンチ）
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