静岡のeスポーツチーム代表が逮捕、スポンサー企業のパソコン27台を横領の疑い

静岡県を拠点に活動したeスポーツチームの代表を務める男性がスポンサー企業から借りたパソコン27台を期限を過ぎても返却しなかったとして、警察に逮捕されたと静岡新聞が報じました。

横領の疑いで逮捕されたのは、静岡県袋井市川井の自称ウェブデザイナーの男性。自身が代表を務めるeスポーツチームのスポンサーであった大阪市内の企業から貸与されていた350万円相当のパソコン27台を、期限の2023年6月を過ぎても返却しなかった疑いがもたれています。

警察によると、男性は容疑を認めており、27台のうち数台は中古品として転売されていたほか、現時点でまだ押収できていないパソコンが複数台あるということで捜査が進んでいます。なお、パソコンを貸与していた大阪市の企業は2022年からスポンサー契約を結んでおり、期限を過ぎても返却されなかったことから警察に相談をしていました。

現時点で該当するeスポーツチームは不明ですが、SNS上では静岡県袋井市を拠点に活動したQuintette Shizuokaと囁かれています。スポンサー契約を締結していたゲーミングPCブランドLEVEL∞を展開するユニットコムの本社は大阪市であることから、ほぼ確定だと考えられます。

Quintette Shizuokaは、2019年に設立された静岡発のeスポーツチーム。PUBG、Apex Legends、VALORANT、Rainbow Six Siegeなどの部門を保有し、VALORANT部門にはKLM、Flax、hatty、RIA、Eulerが過去に在籍していました。また2023年には静岡でR6Sの大規模なオフライン大会を開くなど活躍の幅を広げていました。

なお、同チームは昨年に代表が失踪し、所属した選手らから給料未払いがあると指摘されていました。eスポーツ業界に詳しい弁護士の田本伸雄氏によると、給与未払いの疑惑は概ね事実であるとし、2022年に同チームは多額の出資を受けたものの、自転車操業のような状態が続いていたと指摘していました。