FENNEL CLZ「インターナショナルリーグで戦うことができるチームを作る」、新メンバーに対する印象や今後の目標をインタビュー

FENNELは本日12月22日、2023年シーズンに向けたVALORANT部門の新ロスターを発表しました。そこで今回、当サイトでは新たなリーダーに就任したCLZ選手に新メンバーに対する印象や来シーズンの目標について伺いました。

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初めてプレイしたゲームやeスポーツシーンに興味を持ったきっかけを教えてください。

定かではないですが、初めてプレイしたゲームはストリートファイターだったと思います。eスポーツシーンに興味を持ったきっかけは、昔AVAの大会でDETONATORが台湾のチームahqが対戦していたのですが、そこでDETONATORがかっこよく、ファンになりました。また当時の無料FPSはほぼすべて遊んでいたと思います。

VALORANTでプロを目指した経緯やきっかけを教えてください。

当時まだアマチュアだった時、JUPITERのcrowさんなどプロ選手とフルパを組んでプレイしたことがあり、そこでプロに興味を持ちました。

CLZ選手は2021年2月にFENNELのVALORANT部門創設メンバーとして加入しました。2021年、2022年を振り返ってみていかがでしょうか？

大会の結果自体はあまりでず、悔しい思いが多かったのですが、選手として本当に成長できたと感じています。

FENNELには今回、新たに4人の選手が加入しました。新メンバーに対する印象などあれば教えてください。

JoxJoは日本1位を経験したこともあって、実際に一緒にプレイしてみて、ゲーム理解度が非常に高く、判断が早い選手です。あとクラッチが非常に上手く、1人vs多人数の状況でも上手に立ち回り、頭が良い選手だなと思います。

SyouTaは以前からランクや大会で当たるたびにAIMの強さが化け物だと思っていました。一緒にプレイしてみて、味方視点で見ても非常に強く、今後伸びる選手だと思います。

Xdllは考えることが得意な選手で、あの若さでイニシエーターを使いこなせることもあり、細かい動きが上手です。地頭の良さが感じられます。現段階でもかなり強いですが、SyouTaと同様に将来的に伸びる選手だと思います。

hiroronnは本当にエイムが強いです。SyouTa、Xdll、hiroronnの3人は全員がエイムが強くて、若い力強さが感じられます。その中でもhiroronnは安定しており、彼のベテラン選手のようなエイムは素直に尊敬しています。現時点でデュエリストを担ってもらっているのですが、苦手だったオペレーターも急激に腕を上げており、そこも若さゆえの力と彼の持つゲームセンスだと感じています。

FENNELは今年9月、新体制の選手募集要項として、射撃場ハードモード26体以上、ボット100体80秒以内などユニークな条件を取り入れていました。それにはフィジカルが強い若手主体のチームを編成したかったなど理由があったのでしょうか？

当時市場に選手がいなかったというのもあって、どう選手を探すかと考えたとき、Johntaコーチは若い選手を取り入れて、自分自身が教え込めば、十分に戦うことができる選手に成長すると仰っていました。

僕自身もKaminari、Tonboとプレイしていた時に、日本語でコミュニケーションを取ることができ、かつフィジカルがある選手がチームに入れば、誰でも成長できると感じていました。そこでとりあえずハードな条件を付けて募集をしました。

今回のトライアウトは馬鹿にされたとは思いますが、当時は有名選手であろうが、無名選手であろうが誰でもよく、若くて才能がある選手を発掘したい思いがありました。これに関しては結構上手くいったと思っています。当時は知識があるない関係なく選手を探していたので、とりあえずフィジカルを重視していました。

自分も当時Twitterでメンバー募集を拝見しましたが、「自分も応募しようかな」といったコメントをかなり見かけました。トライアウトには何人ほど参加されたのでしょうか？

ちょっと詳しく見ていなかいのでわからないですが、かなりの人数が集まったと思います。トライアウトで行われたデスマッチに少し参加したのですが、30人以上はいたと記憶しています。

AIM猛者たちが集まったデスマッチはかなり見応えがありますね。

そうですね（笑）。結構レベルは高かったと思います。

新加入の選手には韓国人選手のJoxJo選手がいらっしゃいますが、試合や練習では日本語でコミュニケーションを取るのでしょうか？

はい、コミュニケーションに関しては日本語に統一しています。試合中は絶対に日本語でコミュニケーションを取ると決めていますが、練習中に伝えたいけど伝えきれなくなった時には、新たにマネージャーとして加入してくれたJUINさんという方に翻訳してもらっています。

CLZ選手と言えばコントローラーのスペシャリストという印象を持ちますが、新体制では引き続きコントローラーを担当するのでしょうか？

コントローラーをやりたかったのですが、実はコントローラーではありません。過去の経験や知識を蓄えてきたポジションがコントローラーでしたので、僕自身、一番自分の能力を活かすことができるポジションはコントローラーだと思っています。

しかし、色んなエージェントを使うことができる点も自分自身の強みと思っています。デュエリストもそうですし、イニシエーター、センチネルも全部使うことができるので、そう考えた時に、SyouTaがコントローラーがいいよねとチーム内で話をしたので、自分は余ったポジションを担当しようかなと思っています。

CLZ選手のコントローラーを見ることができないのは少し寂しいですね。またDETONATOR時代はジェットの印象がかなり強かったですが、いつごろからコントローラーに転身されたのでしょうか？

いつ頃だったかは曖昧なのですが、FENNELにmittiiiが加入した時が最初だったと思います。mittiiiがジェットでしたので、余った枠をプレイしたことがきっかけだったと思います。

来年からVCTは大きく変わりますが、インターナショナルリーグと国内チームが別れたことに対する、期待や懸念点などあれば教えてください。

どうなるか自分でも分からないのですが、個人的には正直不安です。強いチームが強いチーム同士で戦い続けることは凄く良いと思いますが、日本国内でダークホース的選手が生まれることが少なくなることは寂しいです。

昨年以前は全員が同じ条件で戦い、勝ったら世界大会に出場することができるシンプルかつ見応えある大会だったと思います。またリーグをするならアジア全体ではなく国内でやってほしかったなと思います。今後中堅チームが苦しくなると思われますので、そう考えると、結構難しいのかなと感じます。アジア全体のレベルは上がると思いますが、それ以外は懸念点の方が多いです。

VALORANTはオフシーズンが長く、一部ではモチベーションを維持することが難しいなど意見がありますが、毎日のルーティンやモチベーションを維持する方法はありますか？

モチベーションを維持する方法としてはオフシーズン中もVALORANTをプレイし続ければいいと個人的に思いますが、無理にプレイすることは良くありません。軽くランクをやったりする程度で、オフシーズンはオフシーズンなりに楽しむことが良いかなと思います。

VALORANTの競技シーンはオフシーズン以外の期間は本当に過酷で、週6で午後2時から午後8時とか10時まで練習して、そこから個人練習に入ることが多いので、そう考えたらオフシーズンは無いときついと思いますし、燃え尽き症候群的な感じになるかもしれないですね。

VALORANTのゲーム内の話になりますが、CLZ選手は過去にはアジア1位を達成されています。安定して勝つ秘訣やランクを上げるコツなどあったりするのでしょうか？

レディアントやイモータルなど順位が付くまではランクってイライラすることが多々あると思いますが、イライラしないことを意識するといいますか、AIMに集中してカジュアルにプレイすることが重要かなと思います。

アジアサーバーで1位を取った時は大会と同じくらい緊張しましたが、順位がそれほど高くなかったら、味方を気にせず、エイムに集中してプレイすることをお勧めします。また安定して勝つ秘訣であれば、デュエリストを使うことが手っ取り早いのかなと思います。サポートはあまり成績が伸びないことが多いので、難しいと思います。

今年4月には国内初のRR1,000を達成されましたが、当時もデュエリストをピックすることが多かったのでしょうか？

僕は当時、チェンバーを中心にアストラなどサポートもしていました。内部レートが高いランク帯に行くと、シンガポールサーバーに飛ばされるのですが、シンガポールサーバーの即ピックの速さは尋常じゃないので、ロードが終わった時にはレイナ、ジェットは殆ど取られていました（笑）。なので、サポートやるしかないなといった感じでした。

しかしシンガポールサーバーの上位帯の選手はかなり化け物です。PINGの関係性もあったと思いますが、撃ち合った時に「あれ、もう死んでる」といったこともありました。しかし撃ち合い自体が本当に強いです。

先日リリースされたパッチ5.12パッチではチェンバーの変更含む様々なエージェントにバランス調整が実施されましたが、新環境についてどう感じていますか？

チェンバーに焦点を当てると、使うマップが限られると思うので良い調整だと感じます。前で勝負をして、遠くに逃げることができるという点は実際壊れていました。しかしヘッドハンターはまだ強いので、まだ少しズルいかなと思います（笑）。でもテレポートが修正されたのは嬉しいです。

他のエージェントで言いますと、サイファーが強くなったのが印象的に感じます。トラップワイヤーが伸びるだけでだいぶ変わると思いますが、プラウラーに弱すぎるのでそこがまだ微妙な点ですね。ワイヤーのポジションを新たに開発するなどして、対策する必要があります。マップによっては使うチームも出てくると思います。

また今シーズンでは新エージェントのハーバーが登場しました。競技シーンで使うチームも増えてくると思いますか？

使うチームは出てくると思います。実際スクリムでハーバーを使うチームと対戦していて、強いなと思う点もあります。しかし僕個人として、ハーバーは微妙で、セットを止めるスキルがないところは難しいかなと思います。

またJoxJoが物凄くハーバーを好きで、口を開けば「ハーバー使おう」と言ってきます。自分はハーバーが苦手なので、「どうなんだろうな～」といつも言い争っています（笑）。

来年のFENNELのエージェント構成が楽しみです（笑）。

楽しみにしていてください（笑）。しかしハーバーはエリアコントロールには長けていると思うので、使い方次第では強いと思いますよ。

話は戻りますが、CLZ選手はFENNELのVALORANT部門最古参メンバーということで、今後チームリーダーを務めていく形になるのでしょうか？

そうですね、チームリーダーとしてメンタル面や選手個人のコミュニケーションに気を付け、引き締めていこうと思います。

ありがとうございます。Xdll選手のインタビュー（リンク）では「CLZさんとプレイできて本当に嬉しい」とお聞きしましたが、リーダーとして非常に信頼されているという印象を受けました。

そうなんですか（笑）。本当に彼は可愛いですよ。SyouTaとXdllは常にじゃれあっていて、喧嘩するほど仲がいい関係性のような感じで見ていて本当に面白いです。そして彼らは本当に強いので、是非注目してほしい2人です。

FENNELでの今後の目標、そして自身の将来のビジョンなどあれば教えてください。

FENNELでの目標としては、日本国内で優勝しインターナショナルリーグで戦うことができるチームを作りたいと思っています。また将来のビジョンは特にないですが、FENNELで勝ちたいという思いが強いです。

最後になりますが、応援してくれるファンに一言お願いいたします。

FENNELに所属して2年が経ちますが、結果としては何も残せていないので、2023年こそはもう一度だけ期待してほしいです。絶対インターナショナルリーグに行くので、応援よろしくお願いします。

ありがとうございました！新体制となった2023年シーズンのFENNEL、応援しております。